あと20回しかない

四国上陸(2)今治−丸亀

 四国の今治で迎える新しい朝です。すぐ近くが海なんだと、この時初めて知りました^^

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 ホテル ポートサイド 今治さんの朝食。6:30からでした。

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 6月2日(金)くもりのちはれ。午前中は2m/sくらいの南西の風、午後は2〜3m/sくらいの北の風。ただし、このあたりは地形によって風向きがくるくると変わります。四国中央市の最高気温25.5℃。9時間445分(バイクタイム6時間0分)131.21 km。

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 すこし路面が濡れています。どうやら夜中は雨だったようです。やんでよかった。四国の山々峰々から雲が湧いて幻想的な風景です。

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 そもそも四国を走ろうと思い立ったのは今年の3月に愛媛県が発表した「サイクリングアイランド四国」のyoutubeを見たのがきっかけです。

 四国1周1,000kmのコースが設定されていて、上記のサイトにはルートラボのルートも示されていました。基本的にはこのルートをiPhoneのCyclemeteに取り込んで参考にさせていただきました。

 愛媛県内には、他にもいくつもサイクリングコースが設定されていて、主要なコースや鉄道駅までの道にはしまなみ海道にあったようなルートラインが引かれています。自転車走行空間をこのような線として捉えるのはとても重要なことだと思いました。

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 西条市の県道13号、中山川にかかる橋の上から綱付山方面。

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 これが新居浜(にいはま)駅ですね。浜名湖にあるのは、あらいはま。*1

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 四国に入ったらうどん以外は食べないぞ! と固く決意していましたが、けっきょくいつもの補給食などたべております。

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 食事をしたのは新居浜市の池田池公園なんですけど、けっこう大きめな公園なのに、どうやら水飲み場がなかったです。

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 新居浜を過ぎたあたりから国道11号を走っていたんですが、正直ゆるくありませんでした。車幅が狭いし、トラックの交通量がものすごく多いのです。そもそも四国は平野部が少ないので、幹線道路にトラックが集中する傾向があります。

 そんなきつい幹線道路を走っていて、ぜんぜん海も見えないし、気分はどんよりするばかり… と思っていたら、急に海が見えました。寒川海水浴場ですね。

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 南側は山どーん。

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 JR予讃線の伊予寒川駅。ローカル駅ってなぜかほっとしますよね、実際に利用してるひとはどう思ってるかわかりませんけれど。

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 15時頃、だいたいあと50kmくらい走れるかな…という感じがしたところで、この日泊まるホテルを電話で予約しました。

 この日の宿も決まって、ゆるゆる走っていると、ふと気になる標識を発見しました。

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 「讃岐の鈍牛」大平正芳元総理大臣、観音寺市のご出身だったんですね。豊浜八幡神社に瀬戸内海を見ている元総理。やはり総理大臣に一度はなってみたいものだ…

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 四国に入ってはじめての讃岐うどん! 将八うどん 観音寺本店でいただいた、ひやかけ。かしわ天&いなり。透明なおだし、やさしい味です。

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 丸亀市に入りました。ここらの人に「東京から来たんですけど、丸亀製麺てどこですか?」とぶっ込んでみたい。おもしろ返し… ( ‘ ^‘c彡☆))Д´) パーン

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 この日に宿泊したのは「チサンイン 丸亀善通寺」でした。こちらのホテル、自転車を室内に入れるのを最初は拒否されました。交渉して室内で逆さに置くことでいれさせていただきました。うーん、タイヤが汚いということだったら、車椅子とかどうすんねん。

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 こちらのホテル、フロントの横にコインランドリーあります。近くに飲食店がほとんどありませんが、すぐ隣がスーパーなので、そちらでお惣菜やお弁当を買って夕食としました。


 サイクリング中、香川出身の女優Nさんのことをぼんやり考えていました。才能があるというだけでない、気迫のこもった舞台は1度見たら忘れられません。この、のんびりとした土地から彼女のような苛烈な人材が出ることに、ある種の違和感がありました。しかし、のんびりとしているからこそ、そこに芽生えたエッジある才能というのはどれほど焦れたことでしょう? 地方から東京へでてくる人の多かれ少なかれが、そのような自意識から逃れることができません。そして、その自意識の多くは救われないのです。

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 人の自意識は救われない。これはおそらく弘法大師のむかしから変わりません。ぼくは誰ひとりとして他人の自意識を救うことはできない、つづめて言えば「自分は誰かを救うことはできない」ことに急に気がつきました。え!? お前何様よ! と嗤われちゃうかもしれません。たくさんのというにはあまりにおびただしい救われない人々がいて、自分もまたその一列につながるのだと、つくづく悲しくなりました。  

*1:14歳の夏、リアル厨二病だったぼくは人生はじめての一人旅で浜名湖の新居浜へ行ったのです。国鉄名古屋駅の東口中央改札、大時計のある切符売り場で「にいはま駅まで」といい、駅員さんに「四国の新居浜?」と聞かれて混乱してしまいました。あれから38年、やっと新居浜駅前に立ちました。