あと20回しかない

「帰れないかもしんない」サイクリングは楽しい

 5月5日(木・こどもの日)晴れ。午前中は2-3m/sの南風、午後から2-3m/sくらいの東風→3m/sくらいの北風。9時間59分(バイクタイム8時間18分)203.49km。せっかくのGWに遠出もしないでせめてロングライドしようと、荒川→江戸川→利根川→熊谷→荒川で一周したら200kmくらいになるかなー、と思ったらピッタリ200でした。夕方、荒川の出口付近で200kmにちょっと足りないかもと思って3kmくらい走ったんだけど、そういう小細工がなくても丁度でした。

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 江戸川の春日部付近で『大凧あげ祭り』に遭遇しました。大凧はまだ上がっていませんでしたが、連凧などの創作凧が気持ちよく風に泳いでいました。中凧・大凧は準備中。でかい。

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 凸版印刷の幸手工場前にあるセブンイレブンで最初の補給。

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 すぐに関宿です。関宿城と筑波山。

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 丁度関宿城から利根川の少し上流までしばらく工事中で通行止めでした。

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 利根川の右岸CRを遡上していて、東北新幹線を越え、日光街道(国道4号)を渡る時にガッチリ中央分離帯があり、直進で渡れない感じがしました。

あ  以前、ここをどう走っていたかと探してみたら、お昼ごはんを食べるためにCRを降りていたのです。

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 でまあ、成り行きで利根川橋で左岸へ渡りました。で、どうなったかというと知らない間に渡良瀬川の土手に出ていたのです。渡良瀬川にかかる新三国橋です。

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 新三国橋を渡っている時の心境は「やべえ、陽が沈むまでに帰れないかもしれない」でした。時間は13:00、走行距離は100kmです。そして今いるのは渡良瀬川。「渡良瀬橋で見る夕陽をあなたはとても好きだったわー♪」ってここで夕陽見たくねぇ!

 米津一成『自転車で遠くへ行きたい。』(2008年 河出書房新社)には以下のように書かれています。

 「でもまだセンチュリーランなんて」と尻込みしている人は、きっと1年後、2年後に後悔することになる。こういうイベントは「走りきれるだろうか。ちょっと不安だ」というくらいでどきどきしながら参加するのが(あとから思い出してみれば)一番楽しい。

 つまり、センチュリーランを楽しめる期間はほんのわずかしかないのだ。センチュリーランが自分にとって「チャレンジ」だある時に走らなければ楽しさを味わい損ねてしまう。

自転車で遠くへ行きたい。

自転車で遠くへ行きたい。

 正しい喩えかどうか迷ってしまいますが、こういう時に真っ先に浮かぶ思い出のイメージがあります。小学生高学年の時、自転車でちょっと遠くまで来てしまってやがて夕暮れが近づいてきました。遠くへ行きたい(独立心)と、ひとりでは心細い不安がごっちゃになって胸がいっぱいになりました。不安を認めてしまえばもう一歩も動けなくなってしまいます。

 サイクリングの楽しさのひとつがこの「できないかもしれない」不安です。走れるかどうかよくわからないという状況は、経験値が上がってくるに従って減っていきます。もちろんそれはいいことなんでしょうが、一方でどきどきしながらペダルを回すのも捨てがたい魅力なのです。この日、幸運にもそのドキドキの神様が舞い降りました。

 東風の中しばらく走ると、なんだかおおきなオブジェみたいなものが見えてきました。

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 説明文を素直に信じるなら、現存する最古の国産ポンプ「ゐのくち式両吸込渦巻ポンプ」というらしいです。

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 ポンプのすぐ脇には飯積遺跡の発掘調査碑がありました。

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 でかいポンプやら古代人の生活やらよりも、逆風の中でペダルを回すことが第一になっていましたので、あまり長居はできません。この区間の利根川の左岸はサイクリストもあまりいませんが、雑草の手入れもされていて走りやすい舗装路でした。

 昭和橋で右岸に渡り、行田のサイクリングセンターで一息いれて、利根川を離れる頃には風は北風にかわりつつありました。熊谷駅近くの荒川公園で補給食をたべて、帰路につきました。荒川CRでは主に追い風となり、無事に日没前に帰宅することができました。

 200kmだと、おじさんはさすがに筋肉痛です。