あと20回しかない

ジオパーク伊豆大島一周&ヒルクライム(2)

 3月16日(水)6:00、わたしたちは伊豆大島の岡田港に上陸しました。当日、どこの港に着岸するかはその日の天候や風向きによって変更になります。

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 ここまで乗ってきた大型客船のさるびあ丸です。

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 バスに乗ってホテル白岩さんへ行き、着替えと朝食をいただきました。個人で旅行に来た時には朝食の支度とかなかなか難しいかもしれません。

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 3月16日(水)くもり。5時間59分(バイクタイム2時間59分)77.07km。

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 気象庁の観測データは下記の通りです。16日はお昼ごろ少し太陽が出ましたがおおむね曇りで、午前中は北の風4m/sくらい、午後は南風3m/sくらいでした。つまり、この季節の大島の日常からしたら、ほとんど風が吹いていないようなものです。しかも、午前中に北向き、午後に南向きですと、反時計回りに島を周回するにはベストな風向きだったと言えます。

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 コースマップは下記の通りでした。

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 上記のマップは当日ブリーフィングで配布されたマップですが、東京都のサイトにもっとくわしいPDFがあります。高低差情報などもあり、参考になります。

 元町の大島町役場の会議室でブリーフィングを終え、9:00から走り始めました。まず、島の北西側の海岸沿いの「サンセットパームラインコース」を走りました。これが実に気持ちのいいコースです。この動画は午後にひとりでこの「サンセットパームラインコース」を走ったときのものです。動画では風の気持ちよさが伝わらないかもしれません。雰囲気だけでもどうぞ。

 島の中心部である元町地区を過ぎるとほとんど信号がありません(島内には数カ所しか信号はないというお話でした)。交通量が少ないということもありますし、周回道路に対して直角に交わるような大きな道路がないことあります。信号がないので、路地から車や歩行者がひょいと出てくることがありますから自転車は注意が必要です。当日は30人程度で列になって走っていたので、たいへんご迷惑をお掛けしたのではないかと思います。すいませんでした。

 島の南西側に位置する「地層大切断面」と呼ばれる場所です。高さが24mほどあり、地元では「バウムクーヘン」と呼ばれています。三原山の火山灰と火山礫で出来たダイナミックな景勝地です。夕陽に照らされたらさぞきれいだろうと想像できます。

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 ゆるやかな下り坂を下ると波浮港に付きました。見晴台には都はるみの「アンコ椿は恋の花」の歌碑があり、波浮港が一望できます。

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 まだ11時前でお昼に少し早いということで、波浮港にある「旧港屋旅館」を見学しました。ここは川端康成の『伊豆の踊子』の世界観を体現する資料館になっているのですが、古い旅館におどろおどろしい人形がたくさん展示されています。管理人が誰もいないので、知らない人だと入っていいのかどうかさえわかりません。夕方にうっかり迷い込んだらちびっちゃいそうな怪スポットです。今宵もこの旅館では人形たちの宴が行われています。なんというか、10年先に存在するかどうかさえ危ぶまれる、ある意味ぜひ行っておきたい場所なのかもしれません。

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 『伊豆の踊子』は昭和の大女優たちの出世作品でもあります。歴代ヒロインの写真が展示されていました。おじさん、やっぱり百恵ちゃんかな。

f:id:seuzo:20160321175353j:plain    お昼は波浮港の近くにある大関寿司でちらし寿司をいただきました。若いサイクリストのみなさんには少々量が少なかったかも。

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 少し走って、島の南東部にある「筆島」を見学しました。サイクリングというより観光ばっかりしてる感じもしますけど、普段のサイクリングが観光しなさすぎなのかもしれません。一周46kmだとゆっくり観光しながらでも半日で回ってしまえる感じでした。

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 この筆島のすぐ近くにもあったのですが、大島のあちこちにこのような火山礫から身を守る退避壕(シェルター)があります。三原山はガチの活火山なのです。

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 筆島から4〜5kmくらい登りになります。平均斜度7%で標高340mくらい登り、島の東部の高台を走ります。伊豆大島1周でしんどい坂はこのあたりでしょう。しかし、大勢で登坂していると割と楽に登れたような気がします。

 島内にトンネルは何カ所かあるようですが、コースでは2箇所ほど走りました。コンクリ舗装ですごくきれいなトンネルです。まったく怖くありません。

 あちこち観光をしても13:30には伊豆大島を一周して元町に着いてしまいました。あとは夕食まで自由行動に。ちょっと走り足りないので、朝走った「サンセットパームライン」をもう一往復しました。コースの北端の野田浜からは乳ヶ崎が望め、「バディーズ・ベル」と呼ばれる鐘がありました。ダイビングスポットのようです。

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 一旦宿に帰り、荷物の整理をし、温泉に入って、元町港でお土産を買い、さらに時間があまったので源為朝の「鎮西八郎為朝舘之跡」に行ってみました。どんだけ観光するんだって話。モダンな門と、新しい感じのシーサー。藁葺きの庵は、おどろおどろし。

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ホテルに戻ってようやく夕飯になりました。メインは椿油フォンデュですね。お昼のお寿司もそうでしたが、魚介類の美味しさは格別でした。

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 お世話になったのはホテル白岩さん。自転車はお部屋には入れられませんが、(夜間)鍵のかかる駐輪場があります。ホテル内にコインランドリーもありました。

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