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チャリでお墓参りへ行こう (4)瀬戸-釜戸-名古屋

cycling trouble 土岐川(庄内川)

4日目

 1日目2日目3日目と無事故で走ってこられました。本日最終日は瀬戸から瑞浪市の釜戸町、折り返して名古屋駅までです。

 9月22日(月・国民の休日)晴れ。午前中は北の風1m/sくらい午後は西の風1〜2mくらい。11時間9分(バイクタイム5時間54分)123.77km。

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 途中で心拍計が止まってしまいました。死んだわけじゃありません。電池を交換してみましたがうまく接触していなかったみたいです。わたしが使っているPOLAR H7 心拍センサーは電池寿命が300時間となっていて、以前使っていたWahoo Fitness 心拍計 Blue HR for iPhoneにくらべて電池の消耗が早いような気がします。

春日井市って広い

 最初に書いたように、わたしがロードバイクを買った時にうすぼんやり考えていたのは、土岐川(庄内川)をゆっくり走ってみたいというものでした。当時は名古屋駅まで輪行すればいいと考えていましたが、まさかここまでずっとペダルを踏んでこられたなんて夢みたいです。

 行きこそアップダウンがあるように思えましたが、大きく見ると瑞浪市から守山区の庄内川に出るまでずーーっと長い長いなだらかな坂になってます。

 瀬戸から森林公園の東側を通って庄内川の高蔵寺あたりに出ました。定光寺まで細い道を走り、見覚えのあるJR定光寺駅と自然の岩畳に圧倒されます。もっと驚いたのは、ここ(JR定光寺駅)が春日井市だったってことです。「ここ春日井なのか、グリーン豆だけじゃなかったんだ!」

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 それにしても定光寺から多治見に出るまでの国道15号は道幅が狭く、路側帯もほとんどないうえに、急カーブで見通しが悪い、さらにダンプやトラックがけっこう通る、自転車にとって走りにくい道でした。昭和62年まで愛岐道路として有料道路だった歴史があるようです。定光寺から県道205号を通って、国道248号を使って多治見に出るルートもありますが、こちらは通っていないのでなんともいえません。

 今は使用されていないJRの旧線路を補修してサイクリングロードにすれば、すごくいいと思うんだがなあ…

釜戸で待っていたのは

 多治見市街から土岐市街にでるまで、少し山岳っぽくなりますが、坂はそれほどでもありません。それよりも岩に穿たれたトンネルを通る中央線や、奇岩が続く土岐川は見ていて飽きません。

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 釜戸といっても、観光資源のないところなので知らない人も多いでしょう。実際、JRの駅前まで来ているはずなのに、駅がどこにあるか見つけられませんでした。釜戸はわたしの父方の祖父母が住んでいた場所です。その土地にはもう誰も住んでいません。

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 昭和49年に祖母が亡くなった時、このあたりではまだ土葬にしていたのです。そのお墓もすでに改墓して今はもう更地になっているはずです。それでもそこに行きたかったのは、わたしのもっとも古い記憶がおばあちゃんに関する記憶だったかかもしれません。

 地区の墓所の場所がうすぼんやりとしか思い出せなかったため、祖父母の家の山ひとつ隔てたお隣さんのお宅で道順を伺いました。

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 足立さんは父とひとつ違いの幼なじみでした。「源ちゃんが死んだか」と何度も訊かれ、「あんた源ちゃんによう似とる」と言われました。父が会わせてくれたのでしょう。

 で、だ。墓所への道順を聞いたのですが、一旦すこし下って引き返して登り直さないといけないみたいです。googleマップで見ると道が繋がっているみたいだしこのまま登ればいいか、と考えました。それが大きな間違いでした。どうなったかというとこうなった。

 テクスチャがわかりにくいと思いますが、1.5m幅の林道にアスファルト舗装(多分)がしてあり、その上に落ち葉が積もって草が生えており、地面は地下水が染み出て湿地化しており、倒木で道なき道と化しています。1箇所、5mくらいある沢側に道の半分が土砂崩れしていていて遭難の危険性さえありました。もしこれが夕方以降だったら膝が笑うレベルです。

 全体を振り返ればほんの200mくらい、20分くらいの道程ですが、目印のない山中では地図を見ても自分がどれくらい進んだのか、あとどれくらいで道に出られるのかぜんぜんわからないのです。しかも数十匹のヤブ蚊が体にまとわりついて、離れようとしません(防虫スプレーを用意した自分を褒めてあげたい)。ほんのちょっと引き返して登り坂を億劫がったばかりにこの罰です。恐ろしいのは、単独行動だから引き返さないことでしょう。誰かが一緒なら犯さない危険も、ひとりだと強行してしまうのです。とても悪い判断でした。

 県道66号沿いにある、小さな地区の墓所でした。祖父母のいたところは更地になっている上、きれいに芝生敷きになっていました。改墓して30年くらいになるかと思いますが、きれいにしていただいている地区の方々になんと感謝していいかわかりません。水を少しずつ撒きメロンパンをお供えして、手を合わせました。

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 この墓所を見れば市川家が集落の新参者であったことがわかります。墓所の最も手前に位置し、墓標も立派なものではありませんでした。100年ほど前に恵那から移住した祖父母が開拓した土地です。光一伯父さんが戦争から帰ってきた後、なぜ再婚しなかったのか、今となってはわかりません。そして父も新参者でしたし、わたしもそうです。

帰路はのんびりと、ずっと下りっぱなし

 お昼ごはんは土岐川の脇にある農産物直売所きなぁた瑞浪で適当なお弁当なんかを食べることにしました。ここらの人は朴葉にくるむとなんでもごちそうになると思い込んでいるフシがあります。おこわは香りがよくて美味しかったです。ついでにいくつかお土産を買い、宅配にしてもらいました。瑞浪市には蔵元が三軒もあるんですね。今回は中島醸造株式会社の小左衛門をいただきました。辛口で美味しいお酒です。

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 多治見の永保寺の近くにあるお茶屋さんで五平餅くるみだれの看板を発見。お腹いっぱいなのに、通りすぎることができませんでした。わたしの知ってる五平餅とはちょっと違いましたけど。

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 行きはあれほど危なかった愛岐道路もスピードが乗ってるせいか、あっという間でした。高蔵寺から庄内川まで県道205号、県道30号とまっすぐ下り坂でした。庄内川いいなあ、もう一度ゆっくり走りたい。

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 名古屋城のお堀の西を通って、名古屋駅まで着きました。4日間、よく走ってくれました。名古屋駅のシンボルと言えば、ツインタワーじゃなくななちゃん世代です。

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 名駅の裏手にある地蔵湯で汗を流しました。

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 名古屋の下町っぽい風景。

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 名駅の新幹線口で輪行準備をしました。

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 新幹線にお邪魔しました。来る途中、なんどか新幹線を見かけましたけれど、日本の風景に似つかわしくない暴力的な速度です。時速300km、東京まで1時間30分、そして安い(10,360円)。

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 結局、最寄りの石神井公園駅まで輪行してきちゃいました。

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 家に帰って、また食べて、今回ずーっと食べっぱなしだったので、体重が少し増えたくらいです。

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 なんか最後にかっこいいことを書いたり、人生に訓を垂れるようなことを書いてみたいのですが、なにも浮かんできません。ただ走って還ってこれた、それだけです。次のゴールがあるとしても、それは自宅のドアに決まっていますから。

追記(2015-10-11)

 サイクリングからしばらく経って、いくつか気がついたことを思い出したので追記します。地方を走っていると、ドライバーの多くが高齢者なのに驚きます。

 中にはウィンカーを出さない、信号を守らない、一時停止しない、スピードの出し過ぎ、無理な追い越し、ブレーキやハンドル操作が遅い、よろよろしている...etc. そんなドライバーがいっぱいいます。

 「車がなければ生活が成り立たない」と言われている地方で、ドライバーの高齢化は大きな問題になってくるでしょう。

 交通戦争ふたたび?